カレンデュラの育て方・栽培・家庭菜園
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カレンデュラの育て方・栽培・家庭菜園のマメ知識
カレンデュラの育てる環境について
種から簡単に育てることもできる植物で成長も早く強健です。冬しらずとも言われる種類もあり、名前の通り真冬でも寒さに負けず、元気に花を咲かせます。比較的温暖な環境が好きで、寒さには耐えますが、気温が0度を下回る場合には防寒は必要です。
カレンデュラの育て方は、日当りの良い場所と水はけの良いところであれば育てやすいです。殆ど放任でも長い間咲き続けますが、日当りの悪い場所では花があまりつきません。場所や品種によっては、こぼれ種で毎年育つほどで、ワイルドフラワーとして利用されることもあります。
耐寒性はかなり強く、よほどの寒地や多雪地でないかぎり戸外で栽培できます。茎が伸びていないロゼット状の苗はマイナス15度程度にも耐えることができますが、とう立ちして花茎が伸び出してからは凍結や強い寒風にあたると傷みやすくなるため注意します。
耐寒性はありますが、寒風や霜にあたると葉先が枯れるため注意が必要です。もし霜の心配がある場合は、寒冷紗やシートなどで簡単な防寒が必要です。秋に種をまくと暖地では12月~2月から咲き始めます。通常は3月~5月が花の最盛期となり、夏には株が枯れます。
植えつけてからほどんと手間がいらずに、丈夫で育てやすい花です。種とりをする目的以外の花は、終わった順に切り取っておくと見栄えがよくなります。また、花が枯れた後にそのままにしておくと、種がついている株が弱るため、花がらはこまめに摘むようにします。
カレンデュラの種付けや水やり、肥料について
9月~10月が種まきの適期ですが、春まきも可能です。発芽の適温は20度程度で、発芽までの日数は5~10日です。ポット苗をプランターに植え替える場合は、65cmのプランターで約4株を目安にします。見栄えを良く仕立てる場合は、6株程度なら問題ありません。
詰め過ぎると風通しが悪くなり、病気が出やすくなったり、日光が充分に当たらず貧弱になるので注意が必要です。苗の植えつけの適期は秋で、寒地では春になってから行ないます。花後に枯れるため、1度植えつけたら植え替えの必要はありません。
水やりは、乾燥に比較的強く、庭植えで根が張ったものではほとんど水やりは必要ありません。鉢やコンテナは土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。過湿の状態が長く続くと根腐れしやすくなるため気をつけます。地植えの場合は、植えつける前にあらかじめ堆肥や、
ゆっくりと効く化成肥料を混ぜ込んでおきます。この場合、窒素分の多い肥料を使用すると、茎が細く伸びて花つきが悪くなったり病気にかかりやすくなるため注意が必要です。追肥は殆ど必要ありません。鉢植えは、植えつける前にゆっくり効く化成肥料を混ぜ込んでおき、
葉の色が悪い時や生長が悪いときに薄めた液体肥料を10日に1回程度与えます。用土は、水はけと水持ちの良いタイプが適しています。赤玉土(小粒)7:腐葉土3の割合で混ぜた土を使用します。酸性を嫌い石灰質の土を好む植物なので苦土石灰を混ぜても良いです。
カレンデュラの増やし方や害虫について
増やし方は、花後にできる種を保存して、秋にまくと発芽します。カレンデュラの種は寿命が長く、5年くらい経った種でも発芽しますが、やはりその年に採った種はその年の内にまくと発芽率が良くなります。プランターや花壇に直接まき、間引きながら育てたり、苗を作って植えつけても問題はありません。
かかりやすい病気はウドンコ病です。ウドンコ病は風通しが悪いと発生しやすく、葉の表面や茎、つぼみに小麦粉をまぶしたようなカビが発生します。株と株の間を詰め過ぎると風通しが悪くなり、発生しやすくなるため注意が必要です。ウドンコ病の対策は、日当り、風通し、そして水はけを良くすることです。
また、苦土石灰などを施して予防します。生育不要の連作障害がでることもあるため、数年ごとに植える場所を替えることも良い方法です。注意すべき害虫はヨトウムシです。ヨトウムシは夜盗虫と書き、同じような被害をもたらす蛾の幼虫の総称で、見ためはいも虫です。
体の色は茶色、若い幼虫は緑色などがあります。日中は地中にいて、暗くなると這い出してきて葉や茎を食い荒らします。対策は、夜に懐中電灯などのあかりを照らして、株をまんべんなくチェックして、見つけたら捕殺します。
専用の殺虫剤も効きますが、大きくなったものには薬は効きにくくなります。またアブラムシが発生する可能性もあります。対策としては風通しを良くして日光があたるようにする、目の細かい防虫ネットをトンネル掛けしたり、専用の殺虫剤を使用するなどです。
カレンデュラの歴史
カレンデュラは、キク科カレンデュラ属またはキンセンカ属の植物で世界中で栽培されています。和名はキンセンカ、別名はポットマリーゴールドです。カレンデュラとはラテン語のカレンダエが由来と言われており、カレンダエはカレンダーの語源でもありますが1ヶ月もの長期間咲き続けるとか、
毎月1日に咲くからなど、名前の由来については諸説あります。原産地は地中海沿岸で、それが中国に伝わり、日本へは江戸時代の中頃に渡来しました。昭和初期には太平洋沿岸の暖地で切り花向きの栽培が始まり、古くから供花や仏花として利用されています。
和名のキンセンカは花の形が金色の盃に似ていることからつけられました。カレンデュラの歴史は古く、古代ローマ時代から花や葉を料理や薬として利用しており、古代エジプトでは若返りの妙薬として使用されました。17世紀には頭痛薬、歯痛、心臓病への対策としても利用されていました。
カレンデュラは神話の中に登場したり、中世の頃はカレンデュラを眺めるだけで視力が強化されると考えられていました。日本では観賞用として花壇などに植えられていますが、ヨーロッパなどでは、原種のハーブのひとつとされ食用花でもあります。
軟膏などで利用され、火傷、ニキビなど幅広い皮膚のトラブルの治療薬でもあります。また、解熱作用や発汗作用があるため、インフルエンザや風邪のひきはじめなどに、体を温めるのみカレンデュラティー(マリーゴールドティー)は効果を発揮します。カレンデュラの花言葉は慈愛、用心深いなどです。
カレンデュラの特徴
カレンデュラは南ヨーロッパを生息地として、およそ15種類が分布しています。秋に種をまいて翌春に花を楽しむ秋まきの1年草です。主な開花期は春~初夏で、花の大きさは3cm~10cmです。色は黄色やオレンジ色など暖色系で、花びらの重なった八重咲きが多く、
草丈の高くなる高性種は主に切り花として、低い矮性種は花壇や鉢植えに利用されます。栽培地として有名なのは千葉県の南房総や兵庫県の淡路島などで、早春に訪れるとカレンデュラが畑一面に咲いている光景をみることができます。
広く栽培されているのはカレンデュラ・オフィシナリス種で、キンセンカというと本種を指すことが一般的です。今ではあまり使われていませんが、トウキンセンカ(唐金盞花)とも呼ばれることがあり、唐は海外から来たという意味があります。オフィシナリスは薬用という意味で、
ヨーロッパでは昔から民間薬として利用され、特に殺菌作用が優れているとされていました。カレンデュラはハーブティーとも利用されます。ハーブティーとしてのカレンデュラの効能は、発汗、解熱、風邪対策、殺菌、消炎、胃炎や胃潰瘍対策、血液循環、解毒、抗ウィルス作用、
利尿、生理痛対策、帯状疱疹など幅広い効果が期待できます。ただし、妊娠中やキク科の植物のため、キク科アレルギーの場合、摂取することは注意が必要です。カレンデュラをハーブティーにする時には、花の部分を使用します。
ティースプーンで1~2杯に95~98度のお湯を注ぎ入れて3分程度蒸らしてから飲みます。花弁をハーブティーにしたものは収れん作用があるため、そのまま化粧水として利用できます。
花の成分を抽出したオイルは美肌効果が期待でき、赤ちゃんのおむつかぶれや湿疹、肌荒れにも使用できます。また、食用のカレンデュラの花弁を生のままサラダに入れたり、ケーキなどに入れると彩りが鮮やかでキレイです。
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