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モモ(桃)の種類【ちよひめ】について育て方や情報
モモ(桃)の品種の一つであるちよひめは品種改良によって作られた食用の桃です。果実の大きさは160gから200g程度で桃の中では中くらいです。果皮は白を地色として、濃いまだら模様の着色がされています。果肉はうっすらとしたピンク色で、しっかりとした食感がありながらも果汁が多く含まれ食用に適しています。味は甘味と酸味両方共他の桃と比べて少なくなっています。濃い味ではないので桃を使った料理の素材としても使いやすい品種です。極早生種なので栽培期間が短く収穫時期も早く、施設栽培などで多く栽培され広く出回っています。
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植物図鑑内容
果物分類の特徴
モモ(桃)の果物分類はバラ科モモ属です。落葉樹で果実は木になります。食用として広く出回っているものとしては果実の色によって分類された白桃と黄桃があります。他にもうぶ毛がないネクタリンや扁平な形をした蟠桃という種類があります。
原産国の特徴・同様の原産国の果物紹介
モモ(桃)の原産国は中国です。中国では3千年以上前から食用とされ、栽培されてきた歴史があります。紀元前にはヨーロッパにも伝わっていたようです。日本の桃のルーツは岡山の白桃と言われており、これを品種改良することで様々な桃の品種が開発されました。現鎖国である中国には桃の変種とされているネクタリンという果物もあります。桃の果皮にはうぶ毛がありますがネクタリンにはうぶ毛がなく、表面はつるつるとしています。甘味と酸味共に桃より強めで、甘酸っぱい味が特徴です。桃と比べて果肉から種がとれやすく、食べやすいという特徴もあります。
種まき時期に関しての注意特徴
種まきの時期は12月から3月までの冬の時期です。寒さと乾燥には強いのですが、多湿な環境には弱いので夏場は注意が必要です。日陰では枝が枯れやすいので日当たりの良い場所で育てる必要があります。施設栽培も可能です。
収穫時期に関しての注意特徴
収穫時期は早いものでは5月下旬から収穫できます。ほとんどの場合は6月から8月にかけてが最も適した時期で、旬の時期も同様です。摘果は2回に分けて行い、1回目は4月頃の開花から1ヶ月後、2回目は6月頃に行います。
病害虫の特徴
コスカシバやモモシンクイガといった蛾が主な病害虫です。樹皮を削り被害を与えるものや果実を直接食害するものなど被害の種類も多くケースに合わせた対策が必要です。蛾が多いことから蛾に有効な薬剤が特に有効です。
栄養分に関しての特徴
ちよひめにはフルクトースと呼ばれる砂糖よりも甘味が強い栄養分が多く含まれています。これによって味が良くなるだけでなく疲労回復などにも効果があります。他にもペクチンなどの食物繊維やカリウムが豊富に含まれています。
育てるのに必要なアイテムおすすめアイテム
病害虫対策の薬剤は必須です。蛾が主な食害虫ですが、他の虫にも対策する必要があります。袋がけも有効なアイテムです。植え付ける前に化学肥料を撒いておくとよく育ちます。12月に寒肥として、3月と8月に追肥として肥料を撒くのも有効です。
果物の歴史
中国では3千年前から食べられていたモモ(桃)ですが、日本では縄文時代末期から弥生時代辺りには食用とされていたようです。ちよひめは昭和48年に農林水産省の試験場で高陽白桃とさおとめの交雑種を選抜育成することで作られました。
おすすめの食べ方料理方法
桃は生でそのまま食べてもおいしい食べ物ですが、食べ方を一工夫することでさらにおいしく食べることができます。簡単なものでは果汁を絞ってジュースやゼリーにするといった食べ方があります。リンゴなどと同じようにタルトのトッピングとして使ってもおいしく食べられます。ムースや寒天、ケーキに使ってもおいしく、デザート全般と相性が良い食材です。ちよひめは特に味が他の桃ほど強くない品種なので、他の食材と組み合わせた料理に向いた品種と言えます。冷やしすぎると甘味が落ちてしまうので、食べる3時間程前に冷蔵庫に入れておくとおいしく食べられます。
果物育て方の注意点まとめ
モモ(桃)は果樹なのでそれなりのスペースが必要ですが、個人の家庭菜園でも育てることができる果物です。また、鉢植えで栽培することも可能です。早生種であるちよひめその中でも家庭菜園初心者に向いている品種です。人工授粉や摘花、摘果といった果物の栽培の基本的な作業が必要なので入門用の果物としてもおすすめできます。寒さにはとても強い果物なので、夏の湿度と虫による食害に気をつけていれば鉢植えであれば簡単に栽培できます。必要に応じて追肥をすることでおいしく食べられる果実ができます。収穫の時期を間違えると果実の甘味がなくなってしまうので注意が必要です。
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