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クリ(栗)の種類【銀寄】について育て方や情報
クリ(栗)の銀寄は、大阪府豊能郡歌垣村倉垣(現在の豊能郡能勢町)、原産の歴史ある品種です。かつては銀由や銀善と呼ばれていましたが、現在は銀寄で統一されています。果実は20グラムから25グラムと大きめで、果実自体は粉質で風味もよく、さらに甘味が非常に強いのが特徴です。ただし貯蔵性にはやや劣るため、加工用品種としては不向きとなっています。丹波栗ブランドの代表的なクリ(栗)でもあります。結実する時期が遅いことや風に弱いことで、収穫が安定しません。桃栗3年といいますが、本格的な収穫は10年目くらいとなっています。
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植物図鑑内容
果物分類の特徴
クリ(栗)の果物分類はぶな科の栗属の落葉樹です。世界中に数多くの品種がありますが、大きく分けると日本栗をはじめ、中国栗・ヨーロッパ栗・アメリカ栗となっています。中でも日本栗は自生する芝栗を改良したもので、粒の大きさは一番です。
原産国の特徴・同様の原産国の果物紹介
クリ(栗)の原産国は中国・アメリカ・地中海沿岸からヨーロッパにかけてと広い地域にのぼります。地域は広いながら、栗の生育地はどこも寒冷な地域になっています。ヨーロッパ栗の特徴として果実は小さいながらも渋皮が剥きやすく、冬の名物として焼き栗が食べられています。アメリカ栗は果実の品質も良いのですが、その寒さに強い樹木は固く建築用材木として利用価値の高い木でありました。これらの原産国で採れる果実は、アーモンドやカシューナッツ・ウォールナッツ・ピーナッツなどがあります。また松の実なども良く利用されています。
種まき時期に関しての注意特徴
クリ(栗)はその果実を種まきのように植えて、育てられます。しかし結実するまでに年数が掛かるので、苗木を植えることをおすすめします。植える時期は秋の9月から11月または3月の暖かい時期に、根鉢を崩さず植えてください。
収穫時期に関しての注意特徴
クリ(栗)の収穫時期は、早い品種であれば8月ごろから採れ始めます。銀寄の場合は9月下旬から10月の上旬までとなっています。保存が利かない品種なので、収穫したら早めに調理しましょう。味は少々落ちますが、茹でて冷凍保存も可能です。
病害虫の特徴
銀寄は栗に付く代表的病害虫のクリタマバチに対する抵抗性がとても強い品種です。他に果実を食い荒らすクリミガやシキゾウムシ・カミキリムシなどに注意が必要です。カイガラムシやアブラムシも付く場合があるので気をつけてください。
栄養分に関しての特徴
クリ(栗)の栄養分は疲労回復に役立つビタミンB1が多く含まれています。またビタミンCはでんぷん質に包まれているので、熱による損傷もなく、風邪や老化の予防になります。また渋皮に含まれるタンニンはポリフェノールの一種で抗酸化作用やガン予防が期待できます。
育てるのに必要なアイテムおすすめアイテム
クリ(栗)は昼夜の激しい温度差や幹の日焼けが原因となる胴枯れ病の心配があるので、幹の部分だけを日陰にする寒冷紗がおすすめアイテムです。だたし枝に日が当たらないと花が付かなくなるので、工夫が必要となります。
果物の歴史
クリ(栗)は縄文時代の遺跡である「三内丸山遺跡」からも出土している、歴史の古い果実です。平安時代の初期に京都の丹波地方で栽培がはじまり、古事記や日本書記などにも記述があります。平安時代の法典「延喜式」には搗くりや粉にした栗が登場しています。
おすすめの食べ方料理方法
銀寄のおいしい食べ方は、栗ご飯やおこわにする調理方法です。また甘味がとても強いので、ペーストにしてクリアイスやモンブラン・お正月の栗きんとんにしても良いでしょう。渋皮煮にすれば、ポリフェノールの入った渋皮も難なく食することが可能です。粗く切ってケーキや羊羹などに加えても、見た目も食感も贅沢なおやつに変身させられます。家庭では中々難しいですが、焚き火が出来る場所で焼き芋ならぬ焼き栗に挑戦してみるのも面白いとおもいます。素朴に茹で栗にして食べるのも、栗本来の味が分かってまた一味違うのではないでしょうか。
果物育て方の注意点まとめ
クリ(栗)の育て方としては、耐寒性があるので寒冷地域でも育ちます。注意するのは胴枯れ病や炭そ病などと、クリミガをはじめとする害虫です。樹木高は2メーターから6メーターほどになり、自家結実性が弱いので別の品種をもう1本植える必要があります。栗は肥沃で通気性の良い、やや湿った土を好みます。根を深くはるのですが、乾燥に弱いので夏は水切れしないようにしてください。肥料は12月から2月ごろに遣り、日陰の枝には花が付かないため、枝が込み合わない程度に剪定をします。あとはなるべく自然に枝ぶりを伸ばすようにします。
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