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トウモロコシについて育て方や情報
トウモロコシは一年生植物で、米や麦と並び世界三大穀物の一つです。一般的には食用とされている「スイート種」が該当し、他にもポップコーンの製造に使われるポップ種や、飼料用のデント種などがあります。かつて存在した中国の王朝「唐」と、唐から伝わった穀物のモロコシが名前の由来とされています。地域によって200種類以上の呼び方が存在し、トウキビやトウキミ、トウミギやナンバといった呼び名も有ります。茶色のひげは雌しべに相当し、中の実と同数です。品種改良によりハニーバンタムやサニーショコラのほか、ゴールドラッシュなど多種が存在し、国内では年間約20万トン生産されています。
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植物図鑑内容
野菜分類の特徴
野菜分類は、米や麦などと同じイネ科で、正確にはイネ目イネ科トウモロコシ属に分類されます。イネ科の特徴である、風によって花粉が飛散る風媒花により受粉します。雄花は茎の先端にススキの穂のように出現し、雌花は茎の中ほどに形成されます。
原産国の特徴・同様の原産国の野菜紹介
南アメリカ北部のメキシコ周辺が原産国で、メキシコからグアマテラに生息しているテオシントが起源とされています。メキシコでは害虫抵抗性があり低温にも強いフリントコーンが、ペルーでは軟粒種が栽培され、15世紀以降に他の地域へ広まっていきました。メキシコのトウモロコシは、日本で流通している黄色の物とは全く異なり、実が白や青色の物が主流です。完熟前の物をエロテ、更に乾燥したものはマソルカと呼ばれ、マソルカを脱粒したものがメキシコ人の主食となるマイスです。マイスはトルティージャの原料として使われるほか、郷土料理のポソレにも入ります。
種まき時期に関しての注意特徴
トウモロコシは寒さに弱くはありませんが、霜が降りると枯れてしまいます。種まきは遅霜を回避するため、4月下旬から5月中旬頃が最適です。種をまく前日に種を水に浸すことで、発芽しやすくなります。種まき後は保温や防鳥を考慮し、寒冷紗で保護します。
収穫時期に関しての注意特徴
収穫時期の目安は、ひげが茶色に変色する頃で、7月中旬から8月一杯です。収穫の時間帯は、甘味が増す朝方が最適です。時期が遅れると、皮が固くなると同時に味が落ちるため、若干早めに収穫するのが良いでしょう。逆に早過ぎると水っぽくなってしまいます。
病害虫の特徴
病害虫には、病害では青かび病や赤かび病がありますが、さほど多くはありません。気をつけるべきは害虫で、ワタノメイガやアワノメイガ、アブラムシなどがつきやすいため、フンなどが無いか注意する必要があります。
栄養分に関しての特徴
栄養分としてはビタモンB1やリンのほか、アスパラギン酸やリノール酸、食物繊維も多量に含んでいます。アスパラギン酸の摂取は疲労回復に効果が見られるほか、リン酸はコレステロール値の低下に効果があるとされています。
育てるのに必要なアイテムおすすめアイテム
肥料を良く吸収するため、土作りの際にはたっぷりの肥料を使用するのがおすすめです。地温が高い方が発芽しやすくなるため、芽が出るまでは透明のビニールで覆うようにします。野鳥の被害に遭わないよう、防鳥ネットも必須アイテムです。
野菜の歴史
メキシコなど南アメリカ北部を原産とし、紀元前2000年頃には栽培されていたと言われています。15世紀末にはコロンブスによってヨーロッパへ、更にはアフリカへと伝播されました。日本には16世紀末に伝わり、明治期以降は栽培も開始されています。
おすすめの食べ方料理方法
茹でるのが最も一般的な食べ方ですが、スープやサラダ、ラーメンの具などにも良く使われます。茹でる際には、甘味が増すよう皮を一枚残すのがポイントです。バターで炒めるだけのバターコーンは、シンプルながらも美味しいレシピの一つです。コーンスープもまた、トウモロコシを使った有名なレシピです。実をおろし、牛乳やコンソメと一緒に弱火で加熱、塩やコショウで味を調え完成です。冷蔵庫で冷やしても美味しく頂けます。このほか、アサリやホタテなど貝類との相性も抜群で、バターで一緒に炒めるだけで素材の良さを十分に楽しむことができるのが特徴です。
野菜育て方の注意点まとめ
風により受粉するため、二列や三列など受粉しやすいよう植えるのがポイントです。肥料を良く吸収するので、十分な量の肥料を準備し、追肥も怠らないよう注意します。雨が少ない時期は、乾燥しないよう水やりに気をつけます。遅霜により枯れる危険があるため、種は4月下旬から5月上旬に撒きます。地温を高く維持できるようビニールシートや寒冷紗で覆い、野鳥の被害から守るため防鳥ネットを被せるようにします。葉が伸びてきた時点で、成長を促すよう寒冷紗を外し、追肥や間引きを行います。雑草は効率的な栄養分の吸収を阻害するため、気づいた時点で除草します。ひげが茶色になる7月中旬以降に、頃合いを見計らい収穫します。
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