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ミヤマクロユリについて育て方や情報

ミヤマクロユリについて育て方や情報

ミヤマクロユリは高山植物の多年草です。茎の長さは10~30cmまで成長し、厚みと光沢のある楕円形の葉が3~5枚輪生し、段になってつきます。夏になると茎の先に黒紫色や黒褐色のつりがねの形をしたはなが1~2輪下向きに咲きます。大きさは2~3cm程で、つりがねの内側には鮮やかな黄色い網目の模様がみられます。ユリと聞くとおおきな株を想像しますが、思ったよりも小さいので初めて見る登山客はうまく見つけるのが難しい品種です。雄ばなと両性ばなの2種類があり、虫をおびき寄せるため、独特の強いアンモニア臭があります。

※植物図鑑の画像は無断でご利用いただけません

植物図鑑内容

植物分類の特徴

ミヤマクロユリの植物分類は、科名がユリ科で、属名がバイモ属となります。名前に「ゆり」がつきますが、ユリ属ではなく、遺伝子的に見ても別の植物です。クロユリは本州型と北海道型があり、本州型は北海道型に比べると草丈が短いのが特徴です。

原産国の特徴・同様の原産国の植物紹介

ミヤマクロユリの原産国は、日本・中国・韓国などです。日本では、本州中部の高山地帯、具体的には山形県の月山、飯豊山地、中部地方の約2,000メートル以上の標高にある草原に自生しています。この種の国内の西限地は石川県と岐阜県の間にまたがる白山です。国外ではアラスカ、シベリア、カムチャッカ、サハリン、千島、中国東北部、北アメリカなど北半球に分布する植物です。ミヤマクロユリ同様北半球の高地を原産とする高山植物には、高山植物の女王と呼ばれる多年草のコマクサやキク科の多年草ミヤマアキノキリンソウなどがあります。

同時期に開花する花の種類や特徴

本州型のクロユリの開花時期は7~8月です。一般的な低地型のクロユリが初夏、4~5月に咲くのと比べると、やや遅い開花時期になります。ミヤマクロユリと同じ時期に見ることができる高山植物に、ミヤマキンポウゲやイワツメクサ、ハクサンイチゲなどがあります。7~8月になると高山植物の開花シーズンとなりますので、低地ではみられない可憐なはなの姿を求めて、生息地ではたくさんの登山客が高地を訪れます。低地での自生は見ることができず、栽培も非常に難しいので希少性が高く、高山植物ファンの間では根強い人気のある植物です。

花言葉を使う時のサンプル

ミヤマクロユリの花言葉は、「秘められた恋」・「呪い」・「復讐」です。アイヌの人々にはクロユリを好きな人に届け、相手がその花を手にすると想いが叶う、という言い伝えがあります。「呪い」については富山城主の佐々成政に寵愛された早百合が身に覚えのない罪で処刑され、クロユリにまつわる復讐の言葉を残したという悲しい伝説が残っています。

花・植物についてのコメント

ミヤマクロユリは可憐なかたちで、高地にしか生息せず、栽培も非常に難しいために園芸店やフラワーショップでほとんど流通しない希少性の高い品種で、コアなファンの多い高山植物です。ミヤマクロユリは独特の花のかおりや、黒っぽい色、ネガティブな要素のある花言葉の効果があいまって、ミステリアスな印象の強い植物です。一方アイヌの人々の間では地下にのびている鱗茎をお米と一緒に炊いたり、おかずとして食べる文化があり、北海道の人々にとっては生活と共にあり、作物が取れない時期の食料となる馴染みの深い植物であるようです。

簡単な育て方・栽培方法

低地型のクロユリはごくわずかですが球根が流通していますが、高山型のミヤマクロユリの球根はほとんど流通していません。ミヤマクロユリの栽培は大変難しく、高冷地によく似た環境を整えることが出来る上級者向けの植物と言えます。育て方はクロユリ同様、高温や多湿を嫌い、日当たりの良い水はけのよい土が生育に適しています。

この植物に関してのまとめ

ミヤマクロユリについてまとめると、高地でしか見ることができないミステリアスな存在の希少価値が高い品種であると言えます。この種が強いくさいにおいを放つのは、生息地の高度が高く、受粉を手伝ってくれる昆虫が少ない過酷な環境で、種を残していくための知恵と工夫なのかもしれません。イギリスにもクロユリがありますが、やはり独特のにおいのために、かわいい姿にそぐわない名前がつけられているようです。この品種は人の手の栽培が難しいので、ミヤマクロユリが自生している高原では品種保存のため、持ち帰りを禁止し、株を踏み荒らされたりしないように手厚く保護されています。

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