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タチアオイの種類【立葵】について育て方や情報

タチアオイの種類【立葵】について育て方や情報

平安時代には中国から伝来したことにちなんで「唐葵」と呼ばれていましたが、江戸時代になると、その茎をまっすぐに伸ばして花を咲かせる姿から、「立葵」と呼ばれるようになりました。学名は「Althaea rosea」といい、Altheaとはギリシア語の「althaino(治療)」から来たものです。これは、昔から薬効があるとされているためです。中国ではタチアオイの根を乾燥させた蜀葵根という漢方薬が利用されています。英語では、十字軍の遠征の際にヨーロッパに持ち込まれたことから、「ホリーホック(聖なる葵)」と呼ばれています。

※植物図鑑の画像は無断でご利用いただけません

植物図鑑内容

植物分類の特徴

植物分類はアオイ科ビロードアオイ属とされています。以前は中国原産と考えられており、「タチアオイ属」という分類がなされていましたが、最近ではトルコなどの地中海周辺の小アジア地方の国が原産国であったのではないかとみられています。

原産国の特徴・同様の原産国の植物紹介

タチアオイは野生種が見つかっていないため、明確な原産国は不明ですが、小アジア周辺であったという説が有力です。地中海周辺の小アジアの気候は地中海性気候といい、夏は高温で雨が少なく、冬は温暖で多湿であることが大きな特徴です。そのため、この付近を原産とする植物には、水はけのよい土を好み、高温に強く、多湿に弱いものが多くあります。例えば、オリーブやローズマリー、サフランなどです。日当たりのよい土地を好むのも、この地域を原産とした植物の特徴です。同じアオイ科では、ムクゲも小アジア原産ではないかと目されています。

同時期に開花する花の種類や特徴

タチアオイの開花時期は6月~8月です。梅雨入りの時期になると、下から順番に次々に花を咲かせます。同時期には、アジサイやユリ、夏椿なども咲きます。この時期に咲く植物は数が多く、特に秋に結実する植物の多くが咲き乱れる季節です。立葵は背が高く、色も鮮やかで目を引くため、多くの草木が色とりどりに装う中でも特に目を引く存在です。色は黒に近い赤紫色から鮮やかな赤、ピンク、黄色など、さまざまですが、大きなはなびらが鮮やかに開く姿は非常に美しく、見ごたえがあります。比較的栽培が容易な植物であるため、土手などに群生して咲いていることも多いです。

花言葉を使う時のサンプル

タチアオイの花言葉は、「大きな志」「野心」「気高く威厳に満ちた美」などです。立葵には、まっすぐに大きく伸びるその姿から、目標に向かって突き進んでいくさまを連想する言葉が多くあります。また、種子が一つの実から数多く採れることから、「豊かな実り」「多産」という意味もあります。

花・植物についてのコメント

タチアオイと言えば、暑い日差しの中で天に向かってすっくと伸び、鮮やかなはなびらをほころばせ、また、つぼみをいっぱいに膨らませているその姿は、見るものに夏を感じさせる風物詩です。その見事な姿は万葉集にも詠まれており、「梨、棗、黍に粟つぎ、延ふ葛の、後も逢はむと、葵花咲く」という句が残されています。この句における「葵」はタチアオイのことで、心に思う人とまた逢う日(掛詞、あふひ=あおい)のことを思うと、立葵を見たときのようにうれしくなってしまう、ということです。タチアオイは、その優雅な姿によって平安の昔から人の心をとらえてきました。

簡単な育て方・栽培方法

多年性のものと単年性のものが品種によってありますが、多年性であっても株が劣化しやすいので、毎年種から育ててもよいでしょう。春に種を撒けばその年の夏に、秋に種をまけば翌年の夏に開花します。育て方は簡単で、日当たりがよく水はけがよければ土壌を選ばず成長し、成長が悪くなければ追肥する必要もありません。ワタノメイガという害虫が大発生しやすいため、見つけ次第駆除します。背が高くなるため、支柱を立てると安定します。

この植物に関してのまとめ

タチアオイについてまとめると、歴史ある身近な植物であると言うことができるでしょう。地中海から十字軍の手を経てヨーロッパ各地へ、また、シルクロードをはるばる超えて日本の地へ渡り、その美しさから今なお品種改良が進められ、1000年以上の長きにわたって愛されている植物です。また、その大きな特徴としては、直線的に伸びることと、色とりどりに二か月にもわたって咲き乱れること、そして何より、その繊細な外見とは裏腹に、育成が容易で手がかからない植物であるということです。ワタノメイガの発生を苦にして園芸向けとしてはあまり人気はないものの、道々咲くタチアオイは、人々の心を和ませてくれます。

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