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フキの種類【フキノトウ】について育て方や情報
フキは昔から身近な山菜です。早春に顔を出すフキノトウから茎のシーズンまで、長く食卓をにぎわせてくれます。同じように食用になるツワブキは、似ていますが違う属の植物です。フキの特徴は、地面から直接伸びた茎(実は地下茎から伸びた「葉柄」と言う部分)を取り巻くように、ハスの葉によく似た葉を広げることです。草丈は30~40センチになります。全体が明るい緑色ですが、茎の根元は赤くなります。冬には茎も葉も枯れます。早春に真っ先に蕾であるフキノトウが地表に顔を出し、咲きながら茎を伸ばします。綿毛を付ける頃には草丈80センチにも及びます。
※植物図鑑の画像は無断でご利用いただけません
植物図鑑内容
植物分類の特徴
植物分類はフキ科フキ属の多年草です。よく似たツワブキはツワブキ属です。栽培品種としては、最も一般的に流通している愛知早生フキ、水煮や缶詰用に栽培される水フキがあります。東北から北海道には、大きな秋田フキが自生し、草丈は2メートルにも達します。
原産国の特徴・同様の原産国の植物紹介
原産国は日本です。朝鮮半島から中国大陸にも自生します。同じように日本をはじめ東アジアを原産国とする山菜は数多く存在します。強靱で刈り取っても明日には新しい葉を伸ばすと言われ、健康野菜として注目されているセリ科シシウド属のアシタバは日本の固有種です。ニンニクよりも栄養が豊富と言われるネギ亜科ネギ属のギョウジャニンニク、若葉を食用にし、オレンジのユリに似た花が印象的なキスゲ亜科ワスレグサ属のノカンゾウ、タケ亜科ササ属のチシマザサはネマガリタケとも呼ばれ、5~6月に生えるタケノコ部分は争って収穫されるほどの人気の山菜です。
同時期に開花する花の種類や特徴
暖地では早いときには1月の下旬にフキノトウが顔を出します。寒冷地では雪解けの4月頃に見られます。蕾の中のパイナップルのようなイボイボが花です。茎が伸び、イボイボが広がってくると開花した状態になります。雄株と雌株があり、黄色い雄株と、白い糸のようなものが伸びているのが雌株です。同じように早春に開花する植物には、キンポウゲ科のフクジュソウがあります。春を告げる代表格の植物です。同じ時期に発芽するので、フキノトウと間違われ誤食されることがありますが、アドニンという毒性を含むため、よく確認することが必要です。
花言葉を使う時のサンプル
花言葉は「愛嬌」「真実は一つ」「待望」「仲間」です。長い冬を越えて顔を出すかわいらしい蕾のイメージでしょうか。ただ、蕾のフキノトウは食材ですので想いを伝えるのは難しそうです。食事の場面での話題作りには一役買ってくれそうです。
花・植物についてのコメント
フキはあく抜きすれば美味しく食べられます。茎はひとつかみの塩で板ずりし、そのまま熱湯で3分ほど茹でて冷水にさらします。筋張った皮をむき、一晩水にさらせば完成です。葉の部分も熱湯で湯がいて水にさらせば食べられます。苦みが気になるようなら、水にさらす時間を延ばします。フキノトウはそのまま天ぷらや刻んでフキみそにするとほろ苦い春の味が楽しめます。カリウムを豊富に含み、健康食材として注目されていますが、毒性のあるピロリジジンアルカロイドも含みますのであく抜きはきちんと行います。また地下茎は毒性が強いので食用にはなりません。
簡単な育て方・栽培方法
育て方は簡単です。プランターでも手軽に栽培できます。用土は選びません。夏の終わり頃に自生地から掘り出すか、園芸店で地下茎を購入して植え付けます。直射日光を嫌うので、木陰などの涼しい半日陰に植えます。乾燥するのも苦手なので、表土が乾いたらたっぷり水をやります。あとは放っておいても4~5年は収穫できます。
この植物に関してのまとめ
まとめとして、フキは塩漬けにしたり、きゃらぶきという、醤油と砂糖で甘辛く煮込んだものが保存食として活躍していました。また、アイヌ民族の間ではフキの下には小人のコロボックルが住んでいるという言い伝えがありました。民間療法で咳止めに利用されたり、切り傷、虫さされの治療にも使われていました。昔から、フキは身近な植物でした。現在では自生種も少なくなっており、摘みに行かなくても栽培種がスーパーで販売されています。カリウムが豊富で健康食材として注目されている植物ですので、山菜として見直してみるのもいいかもしれません。
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