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ハナショウブについて育て方や情報
ハナショウブとは6月前後の開花ですが、この時期は旧暦では5月になりちょうど端午の節句の頃になります。ショウブ(菖蒲)という呼び名が勝負に通じるためサトイモ科の香りの強い草の菖蒲を菖蒲湯にしたり、あやめ科の花菖蒲をいけてお祝いしました。似てはいてもハナが全然違うためハナショウブと呼ばれています。花弁の基部にはっきりとした黄色い模様があるのが特徴です。大輪の美しいハナを咲かせますが、咲く期間はとても短く一週間ほどです。葉は細長く伸び剣状で、濃い緑色でハナの色には紫、ピンク、白、黄色、青などがあります。
※植物図鑑の画像は無断でご利用いただけません
植物図鑑内容
植物分類の特徴
植物分類では被子植物、単子葉類、キジカクシ目のアヤメ科、キジカクシアヤメ属の多年草です。アヤメ科の総称としてハナショウブをアヤメとことも多く間違いではありません。大きく江戸系、肥後系、伊勢系とわかれハナの色も豊富です。咲き方が様々で形は三映咲き、六映咲き、八重咲きとわかれています。
原産国の特徴・同様の原産国の植物紹介
ハナショウブの原産国は日本でノハナショウブを江戸時代中期から末期に盛んに改良されたもので現在1000類以上あります。日本の酸性土壌を好み高湿度の環境に適応する植物です。同じアヤメ科の同時期開花のハナにアヤメ、カキツバタがあります。アヤメはキジカクシ目、アヤメ科の多年草で全く同じですが、見分け方としてハナの特徴が違います。ハナビラのもとに網目状の模様が目印で、ハナの色は紫希に白です。葉は細く主脈はほとんど目立ちません。やはり同じ分類のカキツバタも見分けるポイントはハナで、ハナビラのもとに白い目型模様があります。ハナの色は紫、白、青紫で、葉はやや幅広く主脈は目立ちません。
同時期に開花する花の種類や特徴
同じ時期に開花するハナにナンテンがあります。ナンテンは被子植物、真正双子葉類キンポウゲ目のメジ科のナンテン属の常緑低木です。日本、中国が原産で夏に咲いた白いハナは徐々に赤い色になり冬に真っ赤な果実をつけます。魔除け、火災除けとして江戸時代から親しまれています。同じく同時期に咲くクチナシは被子植物、真正双子葉類、キク科リンドウ目のアカネ科クチナシ属の常緑低木です。白いハナは有名ですが、独特の香りが芳香木として活躍しています。アジサイも同時期に咲くハナで被子植物のキク類ミズキ目アジサイ科の落葉低木です。雄しべ、雌しべの退化した不完全ハナが大きな美しいハナを咲かせます。
花言葉を使う時のサンプル
アヤメ属に共通する花言葉に嬉しい知らせという言葉があります。ギリシャ神話からきたもので、虹の橋を渡って届けられるイメージです。ハナショウブの花言葉は優雅、優しい心で梅雨の頃に咲いて憂鬱な気分を慰めてくれるため、優美な女性の代名詞にも使われます。
花・植物についてのコメント
6月に見ごろのハナショウブは、日本発の世界に誇るオリジナル園芸植物です。万葉の古くからハナを詠んだ歌が多く、生活の中にハナの存在がありました。とくに江戸時代からのハナショウブへの品種改良など思い入れが強く、競って行う大名、旗本など特筆するものがあります。江戸時代の象徴ともいえるハナショウブは浮世絵の美人画の背景を飾る定番のハナになっています。全国にハナショウブ園が多いのもこのためです。しかし東京にある堀切菖蒲園は、江戸時代からのハナが楽しめる数少ないスポットです。日本と違う土壌で広がりにくいハナショウブは今では海外にもファンがいます。
簡単な育て方・栽培方法
育て方としては地面に着いてしまえば、簡単に育てられる植物です。株分け、植え替えすることで上手に育てることができます。庭土でも十分育てられます。乾燥しすぎは株に影響しますので、水やりには注意が必要です。2~3年毎に一番の株分けと植え替えは必ず必要です。株分けなどのタイミングはハナが終わってすぐの方が一番最適です。
この植物に関してのまとめ
私達日本人にとって桜とハナショウブは深い関係があります。清少納言の枕草子にも登場して、平安時代の武士の甲冑の装飾にもこのハナが描かれています。源平合戦でもこのハナの歌が詠まれて知れば知るほどマニアックな世界です。日本で伝統色あやめ色は菖蒲色と書きます。この色は花菖蒲の紫の色によく似ていますが、日本人の美の心、日本の色なのでしょう。最後にまとめとして、お正月に混みあう明治神宮にはここが東京かと思わせるほど広大な菖蒲園があります。アヤメやカキツバタと様々なハナが楽しめます。梅雨時には一度行く価値のある菖蒲園です。
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