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セツブンソウについて育て方や情報
セツブンソウという植物名は節分の頃に開花することから名づけられました。学名は「Eranthis pinnatifida」といい、「Eranthis」は日本語に訳すと「春の花」という意味です。日本では関東地方から西の地域に分布しており、特に石灰岩地帯を好みます。そのため、落葉樹林内の斜面などに自生している場合が多いです。草丈は5cmから15cmほど伸び、わずか3カ月の間だけ白い花を咲かせます。その可憐かつ健気に咲く姿は人気を集めていますが、現在は乱獲や環境破壊などの理由によって準絶滅危惧種に指定されています。
※植物図鑑の画像は無断でご利用いただけません
植物図鑑内容
植物分類の特徴
植物分類のうえではキンポウゲ科に属する多年草となります。これに属する植物の多くは草本か蔓性であり、また虫を媒介に受粉する形態をしています。この受粉をする植物の特徴は華やかな見た目であることです。これは虫を寄せ付けるための植物の工夫ですが、人間にとっては観賞用として好まれる要因となっています。
原産国の特徴・同様の原産国の植物紹介
セツブンソウの原産国は日本です。主に太平洋側に自生していますが、太平洋側の地域は台風の影響を受けやすく、降水量が多い気候をしています。また日本の特徴である冬と夏の気候の違いがはっきりしているのは太平洋側の地域も同じです。夏は南東から吹く季節風の影響を受けて雨が多いために蒸し暑い日になり、冬は北西から吹く季節風によって山越しに冷たい乾いた風が吹くだけでなく乾燥した晴れの日になります。このように太平洋側の地域に自生している植物といったら、ブナ科の常緑高木であるカシや同じくキンポウゲ科の植物であるオウレンなどがあります。
同時期に開花する花の種類や特徴
セツブンソウの開花時期は2月から3月です。この時期に開花する植物は様々あります。植物分類として挙げればナデシコ科の植物やヒガンバナ科の植物などです。実に多種多様な種類が咲き始めますが、そのどれもが「早春の花」と呼ばれるほど有名な植物であることが共通しています。母の日によく贈られるカーネーションやロマンチックな由来や伝承が多いスノードロップは2月から咲き始め、日本人に馴染み深い桜や魅力的な香りを放つジャスミンは3月に咲き誇ります。他にもフリージアやマーガレット、ヒヤシンス、アンズにクロッカスなど広く知られている植物がたくさん咲くのです。
花言葉を使う時のサンプル
セツブンソウの花言葉は良くない意味から良い意味の言葉までそろっています。良くない意味は「人間嫌い」、良い意味では「気品」や「光輝」、そして「微笑み」です。良い意味はともかく、良くない意味を考慮すると贈り物として不適切だといえます。もしも他人に贈る時はちゃんと相手に伝えたい花言葉を教えることが最良です。
花・植物についてのコメント
セツブンソウという植物は見た目の美しさが特徴的です。まず雄しべの色が褐色と紫を混ぜた色をしており、一つの植物につき2個から5個ほどついています。これほど雄しべがついているのに、白いがく弁との絶妙な面積のおかげで美しさが保っています。またそれを彩るように黄色い蜜腺という甘い蜜を出す器官があり、雄蕊とがく弁のコントラストを引き出しています。がく弁といえばセツブンソウのがく弁は雄しべを囲むようについており、通常は5枚ほどです。しかし個体によって8枚だったり10枚だったりします。このように雄しべやがく弁の数に差のある場合が多いですが、植物の基本的な生態に問題はありません。
簡単な育て方・栽培方法
セツブンソウの育て方のポイントはサイクルによる環境作りです。休眠期間である夏は涼しく直射日光の当たらない場所に置き、痛まないように配慮することが大切です。これをせずに放置すると枯死する可能性があります。しかし最も大切な事は水はけの良い土を用意することです。セツブンソウは湿気に弱いため、大量の水が原因で根や葉が傷む危険があります。そのため水やりは少量で十分です。
この植物に関してのまとめ
セツブンソウは繊細な植物です。原産国である日本でもまとめて自生している場所は限りがあり、栽培したとしても日頃の手入れを少しでも怠ると弱ってしまいます。しかし冬の終わりを告げるように地面から生えて咲く可憐な姿に惹かれる人はたくさんおり、なかには自然に自生する姿を見るために群生地へおもむく人やセツブンソウを守る活動をする人もいます。植物の生態としては最低限の生態しかないセツブンソウがここまで愛される理由は何か。それは個人によって違いはありますが簡単にまとめてしまうと、セツブンソウがその繊細さに見合うほど美しいからです。
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