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タマガヤツリについて育て方や情報
タマガヤツリは日本の水田や湿地によく見られる植物です。多くの人は子供の頃に学校に通うときに見たことがあるでしょう。普通に見られる野草ですが、非常に面白い作りをしています。漢字で書くと「玉蚊帳吊」と書くように、その特徴となっているのは鱗片が集まったような球体の花でしょう。10個から20個の花を密集して咲かせます。茎の形も非常に面白く、三稜形をしています。横に切ってみるとはっきり分かりますが、辺をすぼめた三角形のような形です。身近で何気なく見られる植物でもよく観察してみると非常に興味深い植物なのです。
※植物図鑑の画像は無断でご利用いただけません
植物図鑑内容
植物分類の特徴
タマガヤツリはイネ目、カヤツリグサ科、カヤツリグサ属として植物分類されています。全体にみずみずしくて柔らかく、伸びた茎の先の二つの分かれ目に穂をつけます。一年草で地下茎は作りません。草丈は25から60センチメートルで、中型の野草です。
原産国の特徴・同様の原産国の植物紹介
日本ではほぼ全域で見られますし、世界的にも熱帯や温帯の所でどこででも見られます。近縁種としてシロガヤツリやメリケンガヤツリ、カワラスガナなどがあります。原産国は日本ですが、北アメリカとする説もあります。基本的に日本の気候にあった湿地帯を好みます。日本を原産国とする植物としては他にもやはり湿地帯を好むものが多くあります。例を挙げると、八重桜、ガクアジサイ、カキツバタ、菖蒲、百合、カンツバキなどがあり、古くからの絵画の中に描かれたり、書物の中で言及されているものが多くあります。日本の風景を作ってきたものと言えるでしょう。
同時期に開花する花の種類や特徴
タマガヤツリは夏から初秋にかけて丸くかわいらしい穂をつけた後は、種を落として枯れてしまいます。一年草なのではかない命ですが、その短い期間を楽しんで鑑賞することができます。夏に咲くものとしては朝顔や向日葵、トケイソウ、ムクゲ、サルスベリや芙蓉などが開花の時期を迎えます。タマガヤツリは水田の淵に群生していますが、その時期であれば稲もずいぶん育ち、背丈が伸びて穂が出る頃までになるでしょう。夏の風物詩のキャンバスの中に、意識せずともきっとタマガヤツリの姿も入って、稲穂と一緒に風に揺れていることでしょう。
花言葉を使う時のサンプル
タマガヤツリの花言葉は「伝統」「歴史」です。花言葉があることにも驚きますが、古くからのものであることを感じさせるものですね。これを贈るのには難がありますが、夫婦や恋人同士でゆっくり歩く時に見かける機会があれば、その言葉と共に昔からの日本の風景を楽しんでください。
花・植物についてのコメント
もともと雑草で除去されることも多いため、じっくり観察するというよりは抜いてしまうことが多いかもしれませんが、イネ科の植物にアレルギーがなければ分解して作りを観察する人もいるほど興味深い作りの植物です。よく見るので知っていると思うかもしれませんが、細部まで調べてみると独特な作りをしていますので創造性のある植物の一つと認められるでしょう。全体的に柔らかい植物ではありますが、触るときには葉の縁で手を切らないように注意してください。よく咲いている野草ですので、どれだけ採取しても怒られることはないでしょう。
簡単な育て方・栽培方法
園芸のために育てられることはあまりありませんが、日本の風土に合っているのでさほど手間はかからず育てられるでしょう。近縁種のパピルスを参考にすることができるかもしれません。育て方は簡単で、一般的には湿った土を好み、水を切らさないよう注意すれば自然と増えます。根も深くありませんので、近くで見かけたなら土ごと持ってきて庭先に植えておいても良いでしょう。
この植物に関してのまとめ
この植物と近縁種に付けられている「カヤツリ」という名にある通り、茎を適当なところで切って割いてみると、蚊帳を吊ったような形になります。昔の人は面白いことに気づいたのですね。今では忙しかったり車に乗る機会も少なく、道端に咲いている植物に目を留めることも少なくなりました。しかしこのように名前の由来からも昔の人の遊び心は好奇心を垣間見ることができます。まとめとして、タマガヤツリはとても身近でかつ目立たない野草ではありますが、その作りはとても興味深く、古くから日本の風景を作ってきた植物です。すぐそばで見つけられますので、注意して観察してみてください。
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