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ヒナガヤツリについて育て方や情報
ヒナガヤツリは、水田やあぜ道、河川敷などの湿気の多い場所に見られる、背の低い一年草です。小柄で非常に柔らかく、全体的に淡い緑色が特徴です。根元から尖った葉っぱが円状に広がる形状を有しており、花は葉の間にまばらに3〜8個の小さな穂をつけます。本州・四国・九州など西日本を中心に生息している他、朝鮮半島や中国・オーストラリアなどでも見ることができます。果実をつけるのは8〜10月の間であり、同じ水田にはアゼナ・タケトアゼナ・チョウジタデ・イヌタデ・イヌホタルイなどの雑草とともに群生していることが多いです。
※植物図鑑の画像は無断でご利用いただけません
植物図鑑内容
植物分類の特徴
ヒナガヤツリの植物分類上の特徴として、単子葉植物・カヤツリグサ科・カヤツリグサ属に属している一年草です。草丈10〜20cmと小柄であり、同じ小柄なアオガヤツリ・クグガヤツリなども仲間として挙げられます。
原産国の特徴・同様の原産国の植物紹介
ヒナガヤツリは、日本の南部をはじめ中国・台湾などアジア諸国やオーストラリアで見られますが、原産国は北アメリカとされています。同じ北アメリカ原産の植物としては、ミシシッピ川流域周辺の植物が多く、日本でもお馴染みのアメリカの種類・アメリカアサガオやアメリカイヌホウズキ・アメリカセンダングサ、道端でもよく見かける白く可憐なキク科の雑草であるヒメジョオン、芋ができることで知られ黄色く咲かせるキク科の植物であるキクイモ、秋口の草原や河川敷などを黄色一面に変える美しいセイタカアワダチソウなどが挙げられます。
同時期に開花する花の種類や特徴
ヒナガヤツリの開花時期は、8〜10月です。同じ時期に開花を迎える植物としては、夏を代表するキク科の植物・ヒマワリが挙げられます。一年草であり同じく北アメリカ原産であり、ロシアの国花にもなっています。完全に咲いてしまってからは東に固定されますが、つぼみのときに太陽の方角を向くことからつけられた名前です。他にも、アオイ科の植物で日本古来の美人のイメージを表す存在でもあったフヨウ、タデ科で赤と白の部分が存在する花をさかせるため紅白の水引を想定して付けられたミズヒキソウ、秋の七草に数えられるクズなどが挙げられます。
花言葉を使う時のサンプル
ヒナガヤツリの花言葉は特にありません。水田やあぜ道、河川敷などで普段注目されずひっそり生えるさまから、一途や片思い、見つめるようなワードが連想しやすいですので、何か素敵な言葉を考えてみるのも良いかもしれませんね。
花・植物についてのコメント
ヒナガヤツリは、湿った環境を好み田園地帯や湖・池・沼の周辺に繁殖します。稲作が行われている地域ではあぜ道を中心に広まりました。稲作に適した温暖で湿潤な自然環境に適応しやすいため、稲作の技術が伝わった弥生時代頃、同時に日本に伝来したとされています。九州地方に最初に伝わった稲作が日本全国で広まるようになり、水田が広がるにつれて同時にヒナガヤツリも同様に広まっていきました。しかし、寒冷な気候では育ちにくいため中国地方・四国・関西で生育しているものの、稲作がさかんである東北や北海道ではほとんど見られません。
簡単な育て方・栽培方法
ヒナガヤツリの育て方としては、湿気の多い土であれば、比較的どこでも自生できる強い繁殖力を持ちます。お庭などで栽培する場合、保水性の高い場所を選びましょう。普段自生している水田や沼の土の状態を参考にすると良いでしょう。また地下茎がないため、水草として栽培することも可能です。鉢植えの場合、水苔を土に混ぜて、保水性を高めるようにすると良いです。水草のように栽培する場合、睡蓮鉢が参考になります。
この植物に関してのまとめ
ヒナガヤツリのまとめとして、原産国は北アメリカとされています。日本に到来したのは弥生時代の頃と考えられています。古来中国より稲作とともに九州に伝わり、四国や中国地方・関西など東へと広がっていきました。ただ、湿潤で温暖な気候を好み、寒冷な気候では育たないため、稲作が伝わったものの北海道・東北地方では生育していません。水田やあぜ道、湖沼などの周囲に群生し、草丈は10〜20cmと小柄な植物です。栽培する場合は、湿潤な土壌を用意してやれば、勝手に育ちます。ほとんど手をかけず育てることができます。水草として、金魚などと一緒に飼うこともできます。
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